私は昔から持ち歩く電子機器が相対的に多く、
泊まりがけの旅行となると充電器を持って行かざるをえませんでした。
ですが色々な形のACアダプタを複数持ち歩くのは辛いため、
すべての機器をUSBポートで充電できるようにしていました。
必要なら変換ケーブルや電圧変換器を自作し、
2AのACアダプタで給電できるセルフパワーの4ポートなUSB2.0ハブで
複数機器をまとめて充電していました。
ところが昨今、動作や充電に必要な電流がインフレしてしまっていて、
電流が引けない充電器だと充電できない、できても時間がかかる
というようなことが起きており、最近は2Aほどと大きめの給電ができてかつ小型の
初代iPad付属のACアダプタを1つだけ持っていて、
多数の機器は次々と充電していくことでしのいできました。
しかし、今回海外旅行をするにあたり、
その辺の環境を見直すことを決断しました。
ホテル等で短時間にたくさんの機器を充電でき、
トランクの隅に滑り込ませられるくらい小型軽量で、
コンセント形状を変換すれば220Vの国でも使えるUSB機器の充電器を探し、
サンワダイレクトの700-AC011WAZと700-AC010WAZを購入候補としました。
これらの違いは前者が6ポート50Wなのに対し、後者は5ポート25Wなところです。
前者ならポートの違いを気にすることなく大電流が必要な機器もガンガン充電できますが、
USBの新規格の普及を目の前にして大きな投資は無駄と判断し、
今は廉価な後者を購入することに決めました。
USB 3.1のUSB Power Deliveryを使用すれば、
対応機器同士なら20V×5A=100Wの給電までが可能になるからです。
ちなみに新MacBookの外部入出力端子はUSB3.1 Type-Cがただ1つという超レガシーフリーです。
ただし通信速度はUSB 3.0並ということで、どうしてもType-Cが使いたかったんでしょうね。
ところでUSB 3.1のType-Cコネクタのピンアサインを初めて見たとき、
送受信の信号線が3.0の2倍の2組ずつになり、電源ピンも4組となっていたので、
これにより伝送速度が2倍以上になり、給電能力が強化されたのかと勘違いしていたのですが、
USBフォーラムが公開している
"USB Type-C Specification Release 1.0.pdf"のケーブルの仕様を見て
そうではないことに気づきました。
単にベースクロックを2倍(5GHz->10GHz)、
エンコード方式をより高効率(8B10B->128B132B)にしたから早くなり、
大電流に耐えられるケーブルを使うから100Wまでいけるようになるようです。
まあType-Aコネクタ等のピン数は3.0から変わらないので、よく考えれば当たり前です。
ではType-Cコネクタのピンの多さは単に
上下逆刺しができるようにするためだけかというとそうでもなくて、
Type-Cコネクタ同士を直接接続することで
DisplayPort Alternative Modeなるモードが使えるようです。
映像情報をリアルタイム転送するために、
おそらく4組の差動信号線を双方向状態にしているんでしょう。
スペック的にはDisplayPortと同じなので、
まあその名のとおりDisplayPortにしているんでしょうね。
閑話休題、実際に使用してみた感想です。
今回の香港旅行では多国対応プラグ変換器経由で220Vコンセントに挿し、
iPad miniとNintendo3DSとモバイルバッテリーと
スマートフォンisai2台を同時に充電することができました。
ただし、USBソケットの並び間隔が狭いので、変わった形状のUSBコネクタは
隣のソケットに干渉する可能性があるので、
それなりのケーブルを用意するのがよいでしょう。
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