2021年4月27日火曜日

楽天モバイルのスペースモバイル計画

人工衛星を基地局にして携帯電話を地球のどごでもで使えるようにする。
どこかで聞いたことのある話がまた持ち上がっています。
楽天モバイルのスペースモバイル計画です。
今度こそ長期間に渡る実運用が実現するのでしょうか。

とある記事によると、
この計画ではまず赤道付近を20機の人工衛星でカバーするそうです。
低軌道衛星なので、赤道上空を地球の自転より高速に廻るんでしょう。
地球の赤道の長さは40000kmなので1機がカバーするのは赤道2000km分、
エリアは2000km四方として北緯9°から南緯9°辺りになるでしょう。

その後100機まで衛星を増やすとなれば、
おそらく準天頂衛星を徐々に追加してくのでしょうが、
地球の表面積がおよそ5億km^2なので、
1機がカバーすべきなのは500万km^2、
これは直径2500kmの円に相当します。
前述の2000kmと似たような数値です。
エリアの端にある携帯電話は衛星軌道が地上高0mとしても
1000kmは電波を飛ばさなければならないことになります。
この計画では一般的に普及しているLTEスマートフォンを
そのまま使うということになっていますが、
本当にそんなことができるのか疑問です。

またアメリカ合衆国の国土面積が約1000万km^2なので
アメリカ全土を2機の衛星でカバーすることになり、
1機で何台のスマートフォンを捌くつもりなのか。
億の稼働端末のうち地上基地局に接続できない端末を
まるっと抱え込むとなると…
数がどれくらいになるのか正直想像がつきません。
この点からもこの計画の現実味が薄い感じがしてきます。
別の記事によると、
衛星数は最終的に168機になるとのことですが、
それでも1機あたりがカバーすべきなのは300万km^2に減るだけで、
アメリカ全土を3機の衛星でカバーすることになります。

それよりも世界各国の電波使用状況や法律に合わせた運用が必要ですし、
むしろそちらを変えにかかる必要もありそうです。
うーん、これって本気なのかな?

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