何となく使ってみたいけど、諸事情あって手を出せない3Dプリンタ。
そんな私でも購入できるダヴィンチ3Dペンが登場しました。
グルーガンのような感じで、専用フィラメントを溶かしたものを
手動で積層してものを作ることができます。
とりあえず購入して使ってみました。
本体はペン型でペン先から温まったプラスチックが出てきます。
電源の供給は専用ACアダプタにより、
そのコネクタはペンの尻(ペン先と逆の端面)部分にあります。
また超長いフィラメントの供給口も尻部分にあり、
電源ケーブルとフィラメントが干渉するため
縦横無尽にペンを動かすというわけにはいきません。
動きにはある程度の制約がかかります。
まあ、おとなしく製作活動する分にはそんなに影響はないでしょう。
さて、ペン本体にACアダプタを接続するとすぐに電源が入ります。
超長いそうめん状のフィラメントは収納のため
比較的大きな径でコイル状に巻かれていますが、
丸まり方がきついと本体へ挿入時に途中で引っかかるので、
先をある程度まっすぐなるように手でくせ付けしておきます。
先さえまっすぐなら、あとは吸い込まれるときに矯正されるので
神経質になる必要はありません。
フィラメントを供給口から奥まで差し込んで
[送り]ボタン(2つあるボタンのうちペン先側にある方)を2回押すことで
自動で引き込まれていきます。
ただその速度が秒速1mm程度と非常に遅く、
凝視しないと動いているのかどうか分かりません。
もし止まっているようなら引っかかっている可能性があり、
本体のカバーを外して確認できます。
本体のボタンがない側がカバーで、
尻側にスライドすることで外すことができます。
ちょっと外れやす過ぎるのは難点ですが。
動作開始から1分程すると溶けた、
というより柔らかいプラスチックがペン先から出てきます。
あらかじめ紙に作成予定物の底面の断面図を実物大で書いておき、
秒速2~5mmぐらいで一筆書きするようにペン先を動かします。
先に出たプラスチックの上をなぞるように
溶けたプラスチックをのせていくことで高さ(厚み)を出せます。
のせるプラスチックを微妙にずらせば斜めの面も作れます。
[送り]ボタンを一回押して一旦出力を止めれば、
[送り]ボタンを押している間だけプラスチックが出るようになるので、
2回押しのオートモードと場面に応じて使い分ければいいでしょう。
作業が完了したらもう1つの[戻す]ボタンを押して
フィラメントを逆走させ本体から排出させます。
供給口から出てきたフィラメントの先は変形しているので、
ニッパ等で切って捨てます。
変形したフィラメントの再利用はトラブルのもとです。
出力を止めた状態で放置するとわりとすぐにスリープモードに落ちます。
[送り]ボタンを押して1分ほどすれば復帰します。
基本的にLEDが緑の点灯なら出力可能、
その他(赤の点滅等)なら出力不可状態です。
ペン先から出たプラスチックはすぐに冷え始め、
数秒しないうちに固まります。
出た直後に触っても大して熱くはありません。
一本線でもかなりの強度がありますが、
必要に応じて何往復かして束状にすれば強固になりますし、
面状にしなければある程度の弾力性も得られます。
ということで、私がまず作ってみたのは、
以前BONDICで修理したことのある
BluetoothヘッドセットBT-A1SSのひ弱な耳掛け部分です。
強度もしなりも適度にあって十分使えます。見た目に目をつぶればですが。
絵心がどうとか言う前に、3Dペンだとどうしても前衛的になってしまいます。
ロボットやスタープラチナ(?)の正確な動きで形作り、
紙ヤスリで削って仕上げるぐらいでないと
人様に見せられるクオリティーにはならない気が…
3Dペンは決して3Dプリンタの代わりになるものではありません。
といいつつも、フリーハンドでプラスチック製の何かを作れることには
個人的に価値を見出せます。
これまででも平面的なものならプラ板から切り出せましたが、
立体となればこの3Dペンの威力はなかなか強力です。
今後有効活用していくつもりです。
とりあえず次はスマートフォンのIDOL3が
ハードケースから万に一つでも外れないようなストッパーと、
最近ペラペラめくれるようになったソフトケースから
isaiが落ちないようなストッパーを手作りしてみようかと。
何かに取り付けるようなものを作る場合、
自在定規や柔らかそうな針金で底面部分を型取りし、
それを紙に置いて鉛筆でなぞり、
その線をガイドに3Dペンを動かすのがいいでしょう。
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