権威DNSサーバの設定について。
ここでは既にドメイン"sample.com"を所有していて、
そのドメインを管理する権威DNSサーバを運用中であるとします。
またDynamicDNSで更新するホスト名は
特定のサブドメイン"ddns.sample.com"に属することとし、
更新対象のとあるデバイスの
ホスト名を"saturn.ddns.sample.com"とすることにします。
サブネット"ddns.sample.com"の権威DNSサーバが
運用できるサーバ(Ubuntu 16.04+bind9)は既にあるものとします。
最初に"sample.com"を管理する権威DNSサーバに
"ddns.sample.com"の管理を移譲する設定を行ないます。
移譲先は"ddns.sample.com"の権威DNSサーバで、
それを"ns.sample.com"とするならbind9での標準では
適切なゾーンファイルの適切な位置に
ddns IN NS ns.sample.com.を追加するようなことになります。
もちろん"ns.sample.com"はDNS引き出来ることが前提です。
もしどこかのホスティングサービスを利用しているなら、
そこの解説に従ってください。
次に"ddns.sample.com"の移譲先である
"ns.sample.com"DNSサーバの設定です。
設定ファイル"/etc/bind/named.conf"に
zone "ddns.sample.com" { type master; file "/etc/bind/db.ddns.sample.com"; allow-update { key ddns-sample-com.; }; };を追加します。
またファイル"/etc/bind/db.ddns.sample.com"を作成し、
内容を以下のようにします。
$ORIGIN . $TTL 604800 ddns.sample.com IN SOA ns.ddns.sample.com. admin.sample.com. ( 1 ; serial 604800 ; refresh (1 week) 86400 ; retry (1 day) 2419200 ; expire (4 weeks) 604800 ; minimum (1 week) ) NS ns.sample.com.次いで
# rndc-confgen -r /dev/urandom -b 256を実行するとメッセージが出力されるので、
# Use with the following in named.conf, adjusting the allow list as needed:と
# End of named.confに挟まれた数行を設定ファイル"/etc/bind/named.conf"の先頭に追加します。
その際各行の先頭の'#'は削除ください。
追加するのはだいたい以下のようなものでしょう。
key "rndc-key" { algorithm hmac-md5; secret "xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx"; }; controls { inet 127.0.0.1 port 953 allow { 127.0.0.1; } keys { "rndc-key"; }; };さらに
# dnssec-keygen -r /dev/urandom -a HMAC-SHA256 -b 128 -n HOST ddns-sample-comを実行すると"Kddns-sample-com.+123+45678.key"と
"Kddns-sample-com.+123+45678.private"のような2つのファイル
(実際のファイルは数字部分が異なります)が得られるので、
拡張子がprivateの中身の
Algorithm: 163 (HMAC_SHA256) Key: xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx==のような行を参考にして、
設定ファイル"/etc/bind/named.conf"の先の追加に続けて
key "ddns-sample-com." { algorithm hmac-sha256; secret "xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx=="; };のように追加します。
その後
# chmod g+w /etc/bind/ # /etc/init.d/bind9 restartを実行すれば完了です。
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