任天堂の次期ゲームマシンNX(仮称)の発売時期が明らかになりました。
2017年3月だそうです。
これは先の決算説明会で公式に発表されたものです。
ただし、その決算説明会の社長説明で、
6月に開催される今年のE3でのNXに関する展示がないと言及されています。
となると、6月末あたりにあるはずの株主総会でも
特に何もなしということになりそうです。
詳細は夏以降の発表になるんでしょうね。
まあ任天堂はNXについて「全く新しいコンセプトのゲーム機」
であることを繰り返し発言しており、
色々な意味でギリギリまで伏せておくのは賢明でしょう。
ところでNXに関連して他にも情報が出てきました。
WiiU向けのゼルダの伝説の新作について、
発売を来年に延期し、NX版を同時発売するとのことです。
どこかで聞いたような話です。
そう、GAMECUBEからWiiへ移行するときと全く同じパターンです。
またWiiU本体の今期の予定出荷台数が明らかになりましたが、
もはやフェードアウトを狙っているとしか思えない少ない数量です。
ソフトの発売カレンダーを見ても
今後発売されるゲーム数は少なく、悲惨な状況です。
これらから推測できるのは、
NXが「全く新しいコンセプトのゲーム機」ではあっても、
少なくともWiiUの代替にはなるということです。
つまり普通のテレビにつないで遊べると考えて差し支えないでしょう。
昨年ドラゴンクエストXIのNX版について
検討されているとの発表からも予想はできましたが。
NXがWiiUの実質的な後継ということになると、
WiiUとの互換性を持つのかが大きな関心になります。
さらに言えばWiiとの互換性についてもそうです。
NXが「全く新しいコンセプトのゲーム機」であることを鑑みれば、
この際下位互換性はズバッと切ってくると個人的には予想しております。
もしWiiU互換にするのならCPUアーキテクチャを
PowerPCに維持するのが妥当でしょうが、
POWER系はもはやハイエンドサーバや組み込み向けの指向が強く、
据置型ゲーム機にフィットさせるには無理があるように思えます。
NXについては全方位でのコスト低減が至上命題であり、
かつ将来を見通せるものとなると、
CPUはx86(64)系かARM系の2択ということになります。
PlayStation4やXbox Oneのように、
AMDにAPUベースのカスタムSoCを作ってもらうのが
現時点におけるもっとも賢明な選択だとは思います。
幸いにして任天堂は古くからAMDの系譜のGPUを使っていますし。
しかしAMDにはこのところ性能競争でIntelに勝てず経営的に苦しく、
財務問題を抱えているという事実があります。
とはいえIntelがカスタムSoCを設計するとは思えません。
でなければシステム全体でのコストが高くついてしまいます。
そもそもIntelには同一仕様のチップの長期供給には定評がありません。
となると別の選択肢としてARM CPUが浮上します。
絶対性能的にも悪くないところまで上がってきてはいますし。
もしもNXが据置型だけでなく、携帯型の派生機も視野に入れる
プラットフォームであるとすれば、ARM採用はいかにもありえます。
まあともかく、WiiU/Wiiとの互換性は捨てて、
WiiU/Wii/GAMECUBE用ゲームは現在のFC/SFC/N64よろしく
バーチャルコンソールでの対応とするのではないかと。
さて、WiiU/Wii互換とも関連しますが、
NXの記憶メディアやストレージはどうするのでしょうか。
コスト面で光学ドライブの搭載は廃止したいのが本音でしょう。
しかしデジタル配信のみにしてBlurayディスクサイズのゲームを
いくつも本体に保存するということになると、
NANDフラッシュベースのストレージでは高コストになります。
低コストでなんとかしようとするとHDD搭載は避けられません。
しかし所詮消耗品のHDDを本体内蔵にするのでしょうか?
任天堂なら多分しないでしょうね。
昔懐かしいディスクシステムよろしく、
市販のSDカードに本体紐付き暗号化して
ダウンロードデータを保存しておき、差し替えて遊べるようにすれば、
光学ドライブもHDDもなしでデジタル配信のみというのも可能でしょうが、
任天堂としては低コストでも、遊ぶ側からするとそんなに低コストでもありません。
Nintendo3DSのパッケージソフトのように、
マスクROMに収めて販売することも考えられますが、
最近のソフトは販売後にパッチをあててバグ修正・機能拡張が当たり前なので、
本体側に大きなストレージを積んでおかないわけにはいきません。
まあ3DSでなんとかなっているので、それでも構わないのか。
最近は大きな容量のマスクROMも利用できるみたいですし。
それでは一番の関心事、コントローラーはどうなるのでしょうか。
Wii/WiiUでのコンセプトの新しさはここにありました。
安直に発想するとNXでもそうかと。
私が想像するのは、コントローラ自体も実は軽量なNXであり、
ゲームを据置機で遊びつつも外に持ち出せるようなシステムです。
失敗したWiiUの思想に近いので、
本当にこの線で行くとなれば疑心暗鬼にもなりそうですが、
コストや面白さをひっくるめて任天堂として答えが出せたのなら
勝算を持っているかもしれません。
実はNXは3DSの直系卑属で、
3DSがコントローラーにもなるなんてこともあるかも。
まあ妄想しているうちは楽しいもので、
あとでがっかりなんてことはよくあること。
そんなことにならないことを願いつつ、
正式発表を待つことにします。
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