2011年6月10日金曜日

Wii U 発表

先日アメリカにて開催されたE3ショーにおいて
予告どおりWiiの後継機"Wii U"が発表されました。
前もって予測など披露してみようかなと思いつつも、
事前のうわさや不確かな勘を公表したところで
誰のためにもならないと思い直し、
特に何もしていなかったのですが、
とりあえず正式な詳細発表もあったことですので、
すでに発表されている内容やそこから読み取れること、
さらには私の予想も含めて雑多に書いてみたいと思います。

CPUについてはPowerPCのトリプルコアだそうです。
GAMECUBE、Wiiに続いてPowerPCが採用されてということで、
旧機種からの完全互換性は取りやすいでしょう。
また、GPUもAMD系ということでこちらも同様です。
今のところWiiの完全上位互換になることは謳われていますが、
GAMECUBEについては言及されていません。
本体の写真は正面しか公開されていませんが、
WiiでGAMECUBE周辺機器用ポートがあった側面が丸みを帯びており、
ここにはなさそうなので少なくともハード互換は捨てたかもしれません。
既にGAMECUBEのゲームは入手性が悪いですし、
人気のあったゲームはWiiに移植されてますし、
なにより2世代前のハードをサポートするのは面倒ですし、
それは当然だと思います。
バーチャルコンソールという形でサポートはするかもしれませんが、
手間と需要を見ながらということになるかもしれません。
まあ、Wii U の後継機ぐらいでなら話は違ってくるかもしれませんね。

ちなみに、トリプルコアPowerPCというとXbox360と同等で、
コアの性能もクロックも上がっていると予想され、
1080pなHDゲームも実現可能等とのことなので、
Wiiでいったんあきらめたハードにゲームをする人たちを
何とか取り戻そうと考えているのでしょう。
Wii発売当初はそれほどではありませんでしたが、
32型以上のテレビにつなぐと画面の粗さは感じましたから、
大画面テレビが普及した今やはり解像度は大切だと思います。
私はゲームが面白ければその辺りどうでもいいのですが、
絵はきれいに越したことはありませんし、
今どきのゲーマーたちを説得するには必要不可欠でしょう。

本体の形状の話が出たのでついでに書いておきますと、
大きさはWiiより微妙に大きいくらいで、
奥行きが数センチ伸びているようです。
縦置きは考慮されていないっぽくこれはいい判断です。
縦置きするとゲームディスクの表裏の方向が
どっちなのか一瞬迷ってしまいますから。
本体裏はどうなってるのかまだわかりませんが、
Wiiリモコンのためにもセンサーバーは必要ですし、
AV出力端子には当初からD1だけでなくD5を意識して
制御ピン(IDピン)が実装されているので、
おそらくWiiのをそのまま流用すると思います。
ACアダプタについてもそうではないでしょうか。
USBホスト端子が4つあるということは発表されており、
前面と背面に2つずつのような気がするので、
ここまでは本体背面はWiiと全く同じということになります。
これにHDMI出力が付け加わることは確実ですが、
他にもまだ隠し玉があるかもしれません。
もしかするとセンサーバーを拡張するのを含めて
Wiiスピークやプレイヤー撮影用カメラを
積んでくる可能性もなくはないでしょう。

USB端子が4つに増えてUSB-HDDにも対応するということで、
ディスクレスでのディスク版ゲームの起動や、
パッケージのダウンロード配信の展開も考えられます。
実際Wiiのゲームディスク入れ替えは面倒ですし、
入れ替え時のタイムラグがウザイですし、
ストレスフリーで遊べるようにしてほしいものです。

本体関連でいうとゲームディスクが
「新ハード用12cm高密度光ディスク」となっていますが、
BDベースなものだと予想しています。
WiiのゲームディスクはDVDベースで、
既に2層8.5GBを使い切るようなゲームも出ているので、
さらに大容量が必要なら必然的にBDということになります。
DreamcastのGD-ROMやPSPのUMDのような新しい規格にすれば、
その分いろいろな追加コストが発生するでしょうから、
すっかり安くなった読み込み専用BDドライブを
1層25GBのみの動作に限定して調達すれば十分安いと思います。

ここまでのことを考えると本体に関しては

Wii U = 4*Wii-GAMECUBE+BD+HDMI

のような形になり、
発売時の本体コストはWiiの発売当初と同じ程度になるのではないでしょうか。

次はコントローラについてです。
うわさどおり6.2インチの16:9なLCDが付いたタブレット形のコントローラで、
大きくて重そうです。
実際に触ってみないとなんともいえませんが、
マリオカートのWiiハンドルぐらい、
iPadの半分ぐらいと考えれば我慢できる範囲とは思います。
付いているボタン類はGAMECUBEとほぼ同等っぽく、
モーションセンサー類もフル装備なので
機能的にはWWiiリモコンプラスクラシックコントローラ
内側カメラ付き通話機能付き数インチ級タブレットが合体し
WiFiと3GとGPSを抜いたようなものだと考えています。

ではこのコントローラは本体とどのように接続するのでしょうか?
コントローラのLCDには本体でレンダリングした画面データを
無線で転送するということなので、
LCDの解像度をWVGA程度と仮定すると、
1画面あたりの生データは1MB程度となります。
例えばこれを15fpsで動画にするとなると120Mbpsとなります。
まあ、常識で考えて生データを送るわけがないので、
MPEG2にエンコードして送るとして、
SD画質のネット配信相当ぐらいの2Mbps程度が必要な帯域となります。
Wiiが搭載しているbluetooth 2.1の転送速度の論理上限が3Mbpsなので、
他の情報、特にコントローラについている
カメラからのデータの転送を考えると、
とてもじゃないですが送信できません。
bluetooth 3.0 では25Mbpsに速度アップしているので
これなら何とかなりそうです。
任天堂の「社長に訊く」によると、Wii UではWiiリモコン4つと
Wii Uコントローラを1つだけつなぐことができるようで、
それなら画像の転送先は必ず1つで済むので、
おそらくbluetooth 3.0を使っているのでしょう。
画像を転送する他の手段としてワイヤレスHDMIがありますが、
コスト的に厳しいですし、
無線LANやその応用のWiDiだと遅延が問題になりそうですので、
やはりbluetooth 3.0でしょうね。
到達距離が10mあれば、
コントローラと本体が同じ部屋にあれば問題ないでしょう。

さてこのコントローラの価格はどれくらいになるでしょうか。
bluetooth 3.0をサポートしたARM Coretx-M系のチップ(Broadcom社製?)に、
画面受信用のMPEGデコーダ付きビデオチップと
カメラデータ送信用のMPEGエンコーダを別に載せて、
あとはソフト処理で済みそうですし、
メモリも画像プロセッサやVRAM含めて16/32MBもあれば十分に動きそうなので
それほど高価ではないと思います。
市販なしで壊れたら保守部品扱いの直販とすれば、
送料込みで1万円ぐらいでの販売もありえると思います。

最後に、販売方法について考察してみます。
任天堂はかつてスーパーファミコンを販売する際に、
全機種ファミコンの圧倒的な普及率を思いっきり活用して、
ACアダプタとRFスイッチを共用とすることで、
スーパーファミコンのパッケージには
本体とコントローラ2つのみという大胆なコスト削減をやってきました。
ちなみに、必須のACケーブルは別売りしており、
コンポジット等のAVケーブルはオプション扱いで別売りでした。

今回Wii Uにおいても同様な売り方になるのではないでしょうか。
ACアダプタとAVケーブル、HDMIケーブルは別売り、
センサーバーもWiiリモコンも別売り、
パッケージに含まれるのは本体とコントローラ1つだけと簡素化して
価格を25000円に抑えてくるのではないでしょうか。
Wiiを既に持っていてしかもWiiリモコンも4つ持ってるという
私のようなユーザにとっては
余計なものが付いていないこのパッケージのほうがありがたいですし、
Wiiを持っていないハードコアゲーマーは
Wiiリモコンやセンサーバーは要らないので、
専用ACアダプタと激安HDMIケーブルを
別に買って遊ぶということもできますし。

ついでに今年のクリスマスシーズンに
Wiiの実売を10000円強ぐらいにまで下げることができれば、
WiiリモコンやACアダプタ目当てでWiiの販売数が伸び、
ついでにWii U発売までの間にWiiのコア向けゲームが売れるようになる
なんて皮算用もありかもしれませんね。

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