去る2016年10月12日に埼玉県新座市の東京電力施設で火災が発生しました。
高圧送電線が燃え、広範囲で停電が起こったのは記憶に新しいことです。
原因等が公式発表されてから何か書こうと考えていましたが、
その後何の音沙汰もないので、
とりあえず書き残しておくことにしました。
今回の火災の原因は今のところ、
35年前に敷設された高圧送電線が劣化して火花が発生し、
ケーブル内の油に引火したと推測されているようです。
第三種電気主任技術者と第二種電気工事士の資格を
所有している私ではありますが、
実務経験も現場経験もないため
はっきりとした事は言えないものの、
昔読んだ参考書電験三種完全攻略をパラパラとめくると、
現在使用されているケーブルはOFケーブルとCVケーブルであり、
このうち絶縁のために油を使うのがOFケーブルなので、
おそらくこのOFケーブルの劣化が火災につながったのでしょう。
ところで最近、というかだいぶ前からケーブルの主流は
絶縁に固体の架橋ポリエチレンを用いているCVケーブルになっており、
50年ぐらい前、比較的低電圧な箇所から導入され、
現在ではかなりの高電圧でも使っているみたいです。
電力供給と一口に言っても発電・送電・配電と分野があり、
一番地味な送電にはきっと予算があまり配分されず、
設備更新が延び延びになっていたのでしょうね。
時間経過から考えると、古いOFケーブルは相当量残っていて、
劣化が進んでいることも十分考えられます。
今後は電気事業法が改正されて何か手が打たれるでしょうが、
そもそも大電力の送電が必要最小限となるような
発電の地理的分散や電気の地産地消について
もっと考える必要があるような気が個人的にはしています。
売電目的の太陽光発電ってなんか釈然としないんですよね。
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