2014年2月4日火曜日

SUPERBOWL XLVIII

SUPERBOWL XLVIIIが開催されました。
寒冷地ニューヨークでの開催と言うことで、
適度に雪が降って、多少荒れる展開を期待していたのですが、
残念ながら天気はよく、気温もそう低くくはなりませんでした。
QBマニングがグローブをはめてのプレーに慣れようと
わざわざシーズン中盤から着用していた努力は
そんなには報われなかったということなのでしょうか。
さて、試合結果を知りたくない方はこれ以降は読まないように。




珍事はゲーム開始前からありました。
まだ裏表のコールをしていないのに早まってコイントスしてしまうというハプニング。
幸いにもコインは地面に落ちる前にレフリーがナイスキャッチしました。
まあ微笑ましいフライイングです。
ゲームが始まってブロンコスの最初の攻撃。
コミュニケーションがうまく取れなかったのか、なんとCラミレスが早まってスナップ!
こっちのフライイングは洒落になりません。まさに椿事。
ということでボールはQBマニングの頭上を越えて自陣エンドゾーンへ。
ブロンコスがなんとか抑えてハンブルリカバータッチダウンは免れたものの
セイフティーで2点献上。次の攻撃権はシーホークスに移るため
ブロンコスは先行攻撃の機会を完全に失ってしまいました。

その後は一進一退で、双方とも決め手を欠きます。
シーホークスディフェンスはショートパスは投げさせても、
ランアフターキャッチは許さない戦略っぽく、
QBマニングへのプレッシャーはそれほどきつくはありません。
今シーズンの過去ゲームでもマニングへのプレッシャーはほとんど届いていないので、
ロングパスへのケアをして空き気味のアンダーニースへパスを誘い、
そこをつぶすのはなかなか理にかなった戦術と感じました。
その甲斐あってブロンコスオフェンスはなかなか先に進めません。
ブロンコスディフェンスもRBリンチの中央へのランをしっかり止めており、
そんなに悪くはなかったのですが、ずるずると進まれFGは与えてしまいます。
この時点でモメンタムはどっちつかずではありましたが、
その後決定的なプレーが…1Q終了間際QBマニングのパスがインターセプトされしまいます。
パスを投げる瞬間にディフェンダーがジャンプしたため瞬間的に軌道を修正し、
それが墓穴を掘ったように見えます。マニングだからこそ起こったインターセプトでしょう。
なお、もしかするとボールはチップされていたのかもしれませんが、
私にははっきりと確認できませんでした。

2Qに入ってもシーホークスペースは変わりません。
お互いにロングドライブを展開し、これはいい勝負になったかと思いきや、
またもQBマニングがパスインターセプトを喰らいます。
FGは蹴れなくはないもののリスクがある敵陣35ヤード、
3down-13で明らかなパスシチュエーション。
攻撃のブロンコスは15点差を追いかけ前半残り時間も長くなく多分得点のラストチャンス。
シーホークもその気持ちを察した上でのディフェンスを展開し、
ロングパスだけは許さないつもりの2ディープで、
1stDownを取られなければいいのでレシーバー4人+レシーバブルなRBを
ゾーンでゆるめに守り、多分ブリッツはない。
少し進まれてのFG決められる分には仕方ないと考える場面でしょう。
オフェンス的にも一応ロングパスを狙い、最悪ノーゲインでも長めのFG勝負し、
たとえFG失敗でも残り時間ディフェンスががんばればいいという、
なんとも予定調和的な状況だったように思えます。
プレーが始まると後ろにいたRBモレノがすぐにパスコースに出てセイフティーバルブになり、
最低でもFGの距離を短くしたい意図が明らかに感じられます。
誤算だったのが4メンラッシュをOLが防げずすぐにポケットが縮んでしまったことでしょう。
ディフェンダーが迫ってきているのはマニングも見えているはずで、
早くパスしたかったのでしょうがおそらく奥のレシーバーは空かず、
セイフティーバルブはなかなか振り向いてくれず、
ポケット内だったので投げ捨てはインテンショナルグラウンディングを取られます。
FGのためにも下がりたくないマニングは無理にパスを投げインターセプトされてしまいます。
それより後ろにはOLとアンモバイルQBしかおらずリターンTDを止めるすべはありません。
結果論ですが、素直にサックされてパントしたほうが良かったのでしょう。
RBがもう少し長くOLのヘルプについたり、
もっと早く振り向いていればFGの3点が加わった可能性はありますが、
いろいろな意味でのあせりが生んだプレイなのかもしれません。
このプレーが分水嶺だったと感じます。

いつもより長いハーフタイム明け、ブロンコスのアジャストを期待していた私を絶望が襲います。
なんとキックオフリターンTDを喰らいます。
短めのキックで敵陣奥深くで止めるつもりだったのでしょうが、
オーバーパシュートするわコンテインはできないわで完全に裏目に出ます。
正直これで終わったと思いました。あとはあまり真剣には見ていません。
一応ブロンコスファンなのですが、勝ち負けよりもいいプレーを見たかっただけに、
SUPERBOWL史上に残るひどい試合になったと感じています。
たとえ負けていても、いつもだとこのオンサイドキックが成功すれば…とか、
このロングFGが決まれば…とか、最後のへールメリーパスが通れば…とか、
そんなことはほとんど起こらないまでも奇跡を期待させられるのがSUPERBOWLなのですが、
後半開始早々これではドキドキしようもありません。
最後の方はスタジアムの観客席に空席が目立ちましたが、しょうがないですね。
2週前のAFC/NFCチャンピオンシップの方がはるかに面白かったですし、
1週前のプロボールのほうが最後まで締まっていました。

で、結果的にシーフォークスにも目立って活躍した選手もいなくて、
MVPはキックオフリターンTDしたWRハービンかなと思ったりしたのですが、
なんとLBスミスって、確かに2ターンオーバーはしたけど2つともごっつぁんでしょ。
すごいプレーではあるのですが、何かひっかかります。

さて、ブロンコスの敗因ですが、
マニングのマニングによるマニングのためのチームになってしまったことかなと。
マニングはすばらしいQBなのは認めますが、人間なので調子が悪いこともあります。
が、マニングありきのチーム編成と戦術なので、
前提が崩れたときの全体の崩壊っぷりはひどいですね。
そのときのためのオプションもありません。
プレイオフでランが出していましたが、あれはパスがあるからこそでしょう。
シーズン全体もシーズン中の各ゲームも比較的楽な展開だったこともあり、
チーム自体はアジャストやキャッチアップが苦手なんだと思います。
普段はマニングがその役を果たすのでしょうが、
負けているあの状況でベンチを見ても檄を飛ばすような選手が見られず、
フリーエージェント等で主要選手を集めてきたチームの悪いところが出ているのかもしれません。

来シーズンへ向けてはサラリーキャップの影響で主力をカットせざるを得ないと聞いていますが、
もはやマニングが抜けると勝てるチームになりそうもないので、
マニング中心でなんとかするしかありません。
まあマニングがいるうちはペイトリオッツのようになんとなく強い状態は続くでしょうが。
しかしマニング自身があとどれぐらいプレーできるかわからないので、
そのあとのことが心配されます。
強いままだと将来有望なQBをドラフトで取ってくるのは難しくなりますし、
また長期低迷に陥る可能性はなきにしもあらずです。
どうするつもりなんでしょうかね、球団副社長のエルウェイは。
うーん、途中から話が変わってしまいました。

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