2011年3月31日木曜日

東日本大震災に関連して - その9 - 国債

東日本大震災からの復興にかかる費用は十数兆円などという話もありますが、
政府はその費用をどう捻出するのでしょうか?
高速道路無料化の中止とか、子供手当ての廃止とか、
法人税減税の保留だとか、
果ては160円/lも見えてきたガソリンの暫定税率分減免措置の改正まで、
使えるお金を増やすあらゆる方策を採ったとしても
なお足りるとは思えません。
となると国債発行せざるを得ないことになります。
発行残高も膨らむこととなり、
国の借金は悪夢の1000兆円越えが確定的です。

今は震災直後ということもあり、
世界は日本に対して寛大でしょうが、
数年経てば扱いも元に戻るでしょう。
そうなればその借金が大きな問題としてのしかかってくるでしょう。

世の中でよく言われていることですが、
正攻法で国の借金を何とかするにはいくつか方法があるものの、
もはや歳出を抑えるだけでは対応できそうもない額が積みあがっている現状、
増税、インフレ、そして最終的に踏み倒しというのが
現実路線だと思っています。
資源がなく加工貿易を生業とする日本なら、
超円安に誘導できれば世界の工場として復活し、
かつての高度成長の再来なんてこともあるかもしれませんし、
国自身をアメリカに身売りするなんてストーリーも
小説としてはありでしょうが、現実離れしています。

江戸時代中期、時の将軍徳川吉宗は幕府の財政立て直しのため
質素・倹約を奨励したといいます。
単なる質素倹約だと消費活動が減退して
実体経済が縮小してしまうのでそれはそれで困り物なのですが、
この災害をきっかけとして、国債がデフォルトにならないうちに
打てる手はすべて打つ体制に持っていってほしいものです。
今度日本がひどいことになるのは、
天災ではなく人災によるかもしれません。

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