2011年3月24日木曜日

東日本大震災に関連して - その5 - 通信回線

今回は通信回線について。

一般ユーザがあまり意識することはありませんが、
電話回線は電話局側から48V(実際には-48V)程度の直流電流が給電されており、
消費電力の少ない昔ながらの電話機だとコンセントなしでも動いてくれます。
ただ、この直流給電はお世辞にも効率的とは言えず、
ほんとかうそかわかりませんが
NTTの使っている電力の半分ぐらいが
この直流給電のロスで消えているなんていう話を
聞いたことがあります。
まあこれは言い過ぎだとしても、
そのロスは馬鹿にできない量だと思います。

すべての家庭にブロードバンドをということで、
各通信事業者、政府含めて
電話線を光ファイバに置き換える計画を進めていますが、
実はエコという面でも推し進めなければならないことでもあります。
早期に実現してメタルの電話線、直流給電を全廃してもらいたいところです。
ただし、各家庭に置かれ常時電源が入れられる機器側が
それ以上に電力を消費するようなら意味がないわけで、
NTTには現在フレッツ光で使われている
ホームゲートウェイのような複雑で熱い機器ではなく、
もっと単機能で電話ができる程度の機器と
インターネットに接続するための機器を分けて配ってもらいたいものです。
ネットに接続しないときはそれ用の機器の電源が落とせてエコですし。

フレッツ光の場合、メディア変換機としてONUがあり、
その配下にHGWがあって、何でもかんでも機能がHGWに統合されています。
外部との接続にPPPoEを使っており、
この処理を100Mbpsの双方向で行うとなるとかなりの演算量が必要になります。
といってもそれだけのために1つの機器(CPU)を使うのはもったいないので、
アドレス変換やフィルタ処理、さらにはIP電話の関する処理も含めて
1つのHGWにまとめてしまうというのはリーズナブルではあるものの、
PPPoEをやめて広域イーサネットっぽいネットワークにすればその分機能が省けますし、
パケットの伝送効率も上がりますし、
回線側からIPv6のRAが来れば直接通常の機器が接続できますし。
そもそもフレッツ光ネクストではIPv6がそういう扱いになっています。
4月以降徐々に本格化するIPv6によるインターネットアクセスでは、
NTTが世界の事情を無視して始めてしまったIPv6ネットワークと
ISPの既得権益をIPv6でも守るために非常にめんどくさいシステムが稼動します。
私としてはもっと単純で効率がよく、
そして選択肢のあるネットワークが利用できるようになることを切に願います。

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