2011年3月30日水曜日

東日本大震災に関連して - その8 - 国会

前回「遷都」について書いたので、
ついでに国会の再編についても書いてみたいと思います。

昨夏、参院選で政権与党の民主党が敗北した際、
衆院も解散総選挙し民意を問うべきだとの論調がありましたが、
それは日本国憲法が二院制を取っていることの批判に他ならず、
少なくとも国会議員がそういう発言をするのであれば、
それは憲法改正による一院制の導入に賛成しなければ矛盾します。
参議院がなくなれば困る国会議員もいますから、
実際に一院制になるかどうかはわかりませんが。
ただし、憲法は法律の法律ですから、
その改正は政局をにらんだものであってはならず、
過去の反省を踏まえ、確固とした理念がなければなりません。

今回このようなことを書いたのは、
先に提案した成田への遷都時に、
国会議事堂を一院制を前提とした建物にすればいいのでは、
という考えからです。

まあそれはおいておいて、
私は一院制については否定的ですが、
現在の二院制についても肯定するわけではありません。
というのも衆議院と参議院とで明確な違いがないからです。
もちろん被選挙人の年齢制限や任期、
衆議院の優位性はありますが、
その中身は何も変わっていないと思います。
参議院議員は任期途中の解散がないので、
じっくり立法に取り組めるなどというようなことが言われていますが、
参院の面々を見て、果たしてそうなのかと疑問符が付きます。

私の考えはというと、衆院は現状でかまわないと思いますが、
参院については大きく変えたほうがよいのではと。
そもそも、現在社会は極めて高度になり、
一人の人間がすべてを把握し、
国の方針を決める投票に一票を投じるという判断は非常に難しく、
結果、所属党に従うだけという議員がたくさんいるように見えます。
それなら参院は、もっと集合知を活用する方向に
大きく振ってもいいような気がします。
つまり、議員が集まって議論するのではなく、
団体が集まって議論する形にすることです。
議場に座る代表者とそのバックにオンラインでつながった集合知を活用して
議論を活性化できるのではないでしょう。

もちろんこの方式には、
議会に参加する団体がどのように選ばれるべきかを始めとして
たくさんの問題があることは承知していますし、
これが絶対的にベストだとも思っていませんが、
明治維新から約140年、太平洋戦争から約60年、
そろそろこれまでの反省を反映した
国づくりをしてもいいのではないでしょうか。

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