2012年1月24日火曜日

オリンパスのカメラはどこへいくか

長期にわたる損失隠しで財務と信用が揺らいでいるオリンパスは
今後どうなるでしょうのでしょうか。

オリンパスといえば精密機器の勇で
銀塩カメラの頃は一眼レフカメラで世界第3位のシェアだったそうです。
これは始めて知りました。
と言っても、Canon、Nikonの2強からは随分と離されていたようです。
その後デジカメの時代となり
「フォーサーズ規格」を複数社で共通規格にしようと画策しましたが、
参加したのはパナソニックだけということでここまで来ています。
ということで一般消費者には
オリンパスはカメラメーカーという印象が大きいと思います。
が、実は医療機器メーカーなんですよね。
レンズ交換デジカメもコンパクトデジカメも
どうも完全自前ではないようですし。

で、オリンパスの事業を見てみると
カメラや双眼鏡を含んだ光学機器とICレコーダーのコンシューマ向けと、
それに医療関係に大きく分けられます。

さて、ここでカメラに注目すると、
「フォーサーズ」、「マイクロフォーサーズ」の
商標権はオリンパスが保有しています。
もし、オリンパスが他のデジカメメーカー、
特にソニーのような競合する別システムを採用するメーカーと提携すると、
「マイクロフォーサーズ」に入れ込んでいるパナソニックとしては
ちょっと困ったことになります。
状況にもよるでしょうがパナソニックは
少なくとも「フォーサーズ」、「マイクロフォーサーズ」の
商標権を買い取る方向に動かざるを得なくなります。
ではコンシューマ向け事業がほしいかというと…
「マイクロフォーサーズ」、特にレンズ系については
パナソニックもほしいかもしれませんが、それ以外はいらないでしょうね。
ソニーはどうかというとレンズ系の技術者はほしいかもしれませんが、
旧ミノルタの技術者もいるでしょうし、やはり興味は薄いでしょう。

医療関係事業については優良事業なので引く手あまたでしょうが、
名前が挙がっているソニーのような企業ではなく、
同じ医療系企業との提携がふさわしいと個人的には考えています。
その場合コンシューマ向け事業はもてあまして
事業売却ということになるんでしょうね。
HOYAとPENTAXの例は記憶に新しいです。
そうなるとソニーは興味はないでしょうから、
パナソニックが買うか、あるいはファンドが買うか、
あるいはMBOのような格好で完全に独立するか
というようなことになるのではないでしょうか。
オリンパスというブランド名が医療関係事業のものとなり、
コンシューマ向け事業で使えないとなると
パナソニックが買わなければ厳しいことになりそうな気がします。
買っても厳しいことにはなるでしょうけど。

まだ、提携せずに独立経営という選択肢もあると思うので、
特にコンシューマ向け事業の従業員のためにも
オリンパスにはそうあってほしいと願っています。

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