2011年9月7日水曜日

SCY-USBDLC02 でマウスとキーボードを共有する

ちょっとした買い物のため近所のPCパーツショップに行ったときのこと、
なにか面白いものないかなと商品を一通り見ていたところ
面白そうなものを見つけました。
SCY-USBDLC02です。
両端にタイプAのUSB端子が付いた単なるケーブルに見えるのですが、
これで2台のWindows PCを接続すると、
それぞれのPCに接続されたキーボードやマウスを、
もう片方のPCの操作に使えるようになるという機器です。
簡易的なキーボードマウス切り替え機といった趣向です。

この手の機器としてはKVM切替器が一般的ですが、
モニタが2台あってキーボードとマウスだけ共有したいのであれば、
価格も手ごろでなかなかいい選択肢です。
って、そんな環境名かなかなさそうですが。
そもそも2つのPCがネットワークでつながっているなら、
VNC系ソフトウェアでいくらでも解決できますし。
SCY-USBDLC02 が有効な環境の例を挙げるなら、
別系統のネットワークにつながった2台のWindows PCが机の上にあり、
各PCにはそれぞれモニタが接続されていて、
キーボードとマウスもそれぞれにつながっているんだけど、
2組もキーボードとマウスが机の上にあるのは邪魔なので
1組だけにして2台のPCで共有したい
というような感じでしょうか。
うーんかなりレアですね。

まあ、それはそれとして私のセットアップ記を紹介しましょう。
まず最初にCD-ROMやUSBメモリのオートプレイを有効にしておきましょう。
これをしておかないとはまります。
私のWindows PCにはVMwareがインストールされていて、
オートプレイが無効になっていたのですが、
この状態でSCY-USBDLC02を挿すとデバイスドライバのみがインストールされます。
デバイスドライバがセットアップできれば、
他のPCのマウスやキーボードでコントロールされるPCにはなれます。
しかし、コントロールする側になるには
オートプレイでインストールされるユーティリティが必要になります。

ちなみにオートプレイを有効にするには、レジストリの

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer



HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer

にある項目

NoDriveTypeAutoRun

を削除して再起動すればOKです。

もし、オートプレイを有効にし忘れてユーティリティが
インストールされなかった場合は、
別のPCにインストールして

C:\Documents and Settings\&ltユーザ名>\Application Data\JARGY

をコピーし、その中の

MK Sharing + FC\FunctModules\{23863E42-6AAC-482c-81D2-BD6A23CCFEF8}\MKSharingFC.exe
MKS+FC\ExImg\ImageRoot\MKS+FC.exe

の2つのソフトを起動してしまえば問題なく動作します。

さて、肝心の使い心地ですが…
悪くありません。かなり便利です。
2つのモニタをシームレスにつなぐような形でマウスポインタを動かし、
マウスポインタがアクティブなPCがキーボードの入力を受け付けてくれます。
双方でユーティリティが起動していれば
クリップボードは共有化できますし、
ドラッグアンドドロップでPC間のファイルコピーも可能です。
特殊キーである[ctrl]+[alt]+[del]も
[ctrl]+[alt]+[insert]によって他方のPCに発行できます。

ところが大きな欠点もあります。
キーボードの一部のキーが被操作PCで効きません。
被操作PCで[半角/漢字]だけで
日本語入力モードになるように設定しているにもかかわらず
[alt]+[半角/漢字]を押す必要があります。
また日本語関連の[変換]キー、[無変換]キー、
[カタカナ/ひらがな]キーが効きません。
ここまではなんとか運用でカバーできます。
が、痛いのは[\]キーと[バックスラッシュ]キーが効かないことです。
すなわち'\','|','_'の文字の入力がキーボードからできないのです。
もちろん不可能というわけではなく、
日本語入力モードで"えん"と書いて'\'に変換するとか、
タスクバー近くにある言語バーの[IMEパッド]から
[ソフト キーボード]を立ち上げて、そこから入力するとか、
操作している側のPCで入力してクリップボードにコピーし、
それをクリップボード共有でペーストするとか、
方法はいろいろありますが面倒なのです。
SCY-USBDLC02を本格的に使うなら、
英語キーボードを使うのも手かもしれません。
ちなみに音量調節キーのような特定のキーボードの独自キーは
常に操作している側のPCで処理されます。
まあこれは仕方ないですね。
さらについでに書き加えると、
マウスポインタの移動によって被操作PCから操作PCに切り替える時に、
被操作PCのナンバーロックがなぜか外れてしまいます。

なお、姉妹品としてDVD-ROMのような光学ドライブを共有する機能を有するSCY-USBDLC01や、
SCY-USBDLC01とSCY-USBDLC02が合体したSCY-USBDLC03なんてのもありますので、
用途にあわせて使ってみてはいかがでしょうか。
ただし、これらは同時に複数は挿せないっぽいです。

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