2012年3月28日水曜日

au ひかり とISPの役割

古の時代、電話回線からインターネットにアクセスするときにISPはなくてはならない存在でした。
ユーザーと電話でつながり、データを受け取ってインターネットに流すのはまさにISPの仕事で、
私の知り合いにも自宅(というか事務所)に専用線を引いてインターネットに接続し、
電話回線をいくつか設けて個人でISPをしている人がいました。
もちろん専門知識は必要なのですが、
元手さえあれば割とお手軽にできるものなので中小のISPが大量に誕生したりもしました。

その後ISDNを経てADSLの時代になり、
本来ならこのときISPの存在意義がなくなってもおかしくなかったのですが、
NTT法のしがらみの中誕生したフレッツADSLという産物のおかげで、
トンネル(PPPoE)の向こう側にISPは延命されることになりました。

そして現在、光の時代にはNTTは自前の閉じたネットワークをIPv6で構築し、
世界的に見ても稀なガラパゴスネットワークを運用しています。
IPv4は以前と同じくPPPoEでISPが提供していますが、
IPv6に関してはインターネットに接続するのに
PPPoE(トンネル)方式とIPoE(ネイティブ)方式が入り混じり、
さらにクローズドなIPv6とあいまって複雑怪奇になっています。
そんなこんなで、私は個人的にはNTTのフレッツと名の付くサービスを使ったことがありません。

本当はNTTのIPv6ネットワークがインターネットに直接つながれば何の問題もなかったのですが、
ISPが断固反対したというように漏れ聞いております。
まあNTT法の改正もあるのでお気楽には行かないのでしょうけど。
しかし、ISPの中には接続業を主事業とすることから脱却したところもちらほらあり、
実際「au ひかり」ではISPは回線販売の代理店と付加価値だけを提供しているっぽいです。
auひかりではISPにかかわらず
IPv4アドレスもIPv6アドレスもKDDIが取得しているものを配っており、
ネットワーク自体がピュアKDDIになっているように見えます。
そしてユーザーの入会やサポート業務、あるいはメールアドレスを各ISPが提供しているようです。
うーん、これは私の理想としている構成ですね。
メールも何もいらないので超安く提供してくれるISPが出てきてもよさそうです。

ところがここで問題が。
まず、ルータがMACアドレス認証とか802.11X認証されているらしく、
自分で好きなものに変更できません。
また、固定IPアドレスを利用しようとするとISPでどうにかなるものではないので、
auひかりに法人契約するしかないようです。
やっぱり自由じゃないのは気に入りません。
auの未来は選べるんじゃなかったんでしたっけ?

0 件のコメント:

コメントを投稿