2016年12月20日火曜日

NOTE e-POWER

先日、日産自動車の商用車"AD"と"ADエキスパート"の
マイナーチェンジが発表されました。
10年ぶりのことだそうで、
ということは、これらの親戚筋にあたるWINGROADも
まだまだモデルチェンジしないということなんでしょうね。
まあ私のWINGROADはまだまだ衰え知らずで、
目前にせまる11年目の車検も受ける気満々です。

さて、その車検のスケジューリングのため、
2年ぶりに行きつけの日産販売店を訪れたときのことです。
販売好調のNOTE e-POWERが置いてありました。
話題のシリーズ方式ハイブリッド車です。

シリーズ方式というとGM社のVOLTが思い浮かびますが、
世の中的には少数派のシステムです。
ですが、私個人としてはかなり期待している技術です。

もともと電気系の人間なので電気自動車は支持していますが、
現行の電気自動車が今後普及するとは考えていません。
航空機はペイロード(乗客・荷物)以上の重量の燃料を
積んで離陸すると聞いたことがありますが、
価格に対する電気自動車とバッテリーの関係にも
似たようなことが言えます。
では燃料電池で電力を得ればいいのかというと、
燃料となる水素の生成や輸送も含めて、
果たして現状よりエコで環境にやさしいのか疑問があります。
バイオマス発電でカーボンオフセットゼロとか言いつつ、
その燃料を石油由来燃料で輸送するとすればなんのこっちゃです。
それなら自動車の燃料としてガソリンを積極的に利用し、
かつ電気自動車から派生するシリーズ方式HVこそが、
未来の自動車であろうと考えています。

もちろん石油については枯渇問題や
地政学上のリスクを孕んではいるのは確かですが、
人工光合成や大量生産した藻から
油を抽出する技術が研究されており、
内燃機関での発電は将来も十分有望かもしれません。

では私がNOTE e-POWERを購入するかと言われれば答えは否です。
私の愛車WINGROADはもともとはNOTEベースなので、
NOTE e-POWERのステーションワゴン版が出る可能性はありますが、
そうでなければ食指が動くことはないでしょう。
それに現状インホイールまでは期待しないものの、
やはり電気自動車は駆動輪別にモーターを持つべきと考えています。
シリーズ方式HVによってこれまで絶対に必要であった
トランスミッションが排除できましたが、
駆動輪別モーターならデファレンシャルギアもなくせます。
各モーターを小型化することもできます。
是非これを早期に実現して欲しいですね。

閑話休題。
ディーラーに行ったついでに、冷やかしとの念を押した上で
NOTE e-POWERに試乗させてもらいました。
普通のと上級グレードのメダリスト、試乗車として両方ありましたが、
貧乏性なので普通のにしておきました。
そして乗ってみてビックリ。かなり気に入ってしまいました。
まず、トルクコンバーターもロックアップ機構もないので、
始動直後からアクセルを踏んでガンガン加速できるのがいい。
しかもとってもリニア。ショックも皆無です。
まあトランスミッションやクラッチが介在してませんから。
ただし街中・郊外の試乗なので速度は70km/hぐらいまで。
ディーラーさんの話では100km/hの高速走行でも快適とのことです。
車重に対しモーターの出力が大きいのもあるのでしょうが、
非常にパワフルでアクセル操作に素直でラグもありません。
アクセルを離したときの転がり感もMT車のようで私好みです。
途中からSモードでも走ってみましたが、これもなかなかいい。
アクセルを完全に離しかけるとエンジンブレーキよろしく
かなりきつい回生ブレーキがかかり、せっせと電力回収してくれます。
この回生ブレーキはそのまま放っておいても車がほぼ完全停止し、
ブレーキを使う必要がほとんどありません。
なお、同乗の営業担当者によると、回生ブレーキ発動中も
後ろのブレーキランプがついているそうです。
今回の試乗時は普段どおり運転してアクセルをよく離していたので、
後続車はそのブレーキパターンを妙に思ったかもしれません。
乗っている方もガクガクして乗り心地が悪かったですが、
これは慣れの問題で、アクセルを常に踏んで微調整するような
ドライビングスタイルにすると快適になりそうです。
30分弱走って累積の燃費は25km/L程と出てました。
個人的には十分過ぎです。
ついでに言うと、乗ってていつエンジンがかかっているのか
よく分からないほど静かです。外からは分かるそうですが。

基本ベタ惚れですが、ちょっと不満も。
シフトレバーが非常に小さくて使い辛そうです。
普段乗る分には特に不便はないでしょうが、
ひどい雪道でゼロ発進するときに困りそうです。
タイヤが雪にハマりがちの時シフトノブを頻繁に操作し、
前進後退を繰り替えして振り子のように勢いをつけ、
盛り上がった雪を一気に乗り越えるなんてことがありますが、
それが如何にもやりにくそうです。
またモード切り替えが非常に押し辛い位置にあります。
走行中に切り替えにくいようわざとなんでしょう、きっと。
それから全体的に乗り心地が安っぽい印象を受けます。
サスペンションとかボディー剛性の影響なのかな?
まあ高級車ではなくコンパクトカーですから。

NOTE e-POWER。試乗するとそのよさが分かります。
試乗して即買ってしまう方がいるとか、
この11月の国内販売台数で1位を取ったとか、十分納得できます。
2年後にくる13年目の車検時、WINGROAD e-POWERが出てたら
高確率で乗り換えてしまいそうです。あとは値段次第。

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