H2Aの後継として長期間掛けて開発されたH3ロケットが
いよいよ打ち上げの時を迎えました。
しかし残念ながら2段目エンジンの始動に失敗した時点で
指令による自爆となり、ペイロードを失ってしまいました。
先月は打ち上げ直前に不具合を検出しての自動中止となり、
世間では「中止」か「失敗」かと議論となっていましたが、
今回は紛うことのない「失敗」となってしまいました。
試験では再現できないほどの高加速度がかかる中で
巻き起こるあらゆることに机上で対応策を打ち出すなど、
簡単ではないわけで、しかも技術者の代替わりにより、
H2Aの開発にも携わったような経験を持つ人たちは
H3の開発陣の中にいたとしても極めて少ないでしょうし、
正直ロケットなんて数打って経験を積まないと
どうにもならないでしょ。と思ったりもしており、
打ち上げに失敗したことは残念ではあっても、
関係者には同情を禁じえません。
何しろ米SpaceXのFalcon9なんて、公式サイトによれば
2010年から207回も打ち上げており、
その経験たるやH3とはまさに桁が違うと言ったところ。
最近ではFalcon9は週1ペースで打ち上げており、
もはやニュースにもならず、
ひたすら実績を積み上げているような状況です。
こうなってくるとH3はスペースジェットの二の舞いな感じもしてきます。
まあ宇宙世紀(?)に向かってロケット技術を持っていないのは
先進国を名乗る日本としては如何にもまずくって、
ある程度のリソースを一気につぎ込こんでなんとかしないと、
いろいろな意味で先進国からの脱落は免れないのかもしれません。
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