2023年7月26日水曜日

次世代地デジ放送

2011年7月に地上波アナログテレビ放送が停波し、
地デジに完全移行してから早12年。
次世代地デジについての話が出てきました。
スペック的にはネットのVODに追いつけとばかりに
4K/60fps/などなどへと順当進化していますが、
基本的にテレビは買い替えとなり、
またあの長い移行期間と政府からの補助金が必要になるんでしょうね。
日本のテレビメーカーは12年前から激減し、
ブランドは残っていてももはや海外からのOEM/ODMだったりするので、
アナログ停波の時と異なり、
国内産業の活性化には繋がらないでしょうね。
もう日本独自方式の路線は捨てたほうがいい気もしますし。
まあそもそも次世代地デジのサービス開始は未定で、
後10年20年先とかなると今地デジを見ている年齢層がごっそり居なくなって、
地デジ要らないから帯域を全部スマホ向けに転用すればいいじゃん的な論も
出てきそうな気さえしています。
それはともかく、次世代にはすでにほぼ役に立っていない
1セグや3セグSD放送、データ放送は廃止の方向でお願いしたいですね。
番組表データの配信だけは許しますが。
それにしてもあのデータ放送の仕様はどうにならなかったのか。

さて、今回公開された資料の中で目を引いたのが
LDM(Layered division multiplexing)方式。
要は現状の地デジの放送をそのまましつつ、
それより弱い電波で同じチャンネルで次世代地デジを送る方式ですが、
現状の地デジの受信時は次世代地デジをノイズとして扱えばいいので
特に問題はないのですが、
強力な地デジの電波に埋もれた微弱な次世代地デジ電波を
どうやって取り出すのか疑問です。
技術的には強力なエラー訂正を使えば取り出し可能だそうで、
実際米国のデレビ放送のATSC3.0で実運用されてもいるみたいですし、
電波の弱さで言えば携帯電話のCDMAだって運用できていたので、
やるとなればなんとかなるのかもしれませんが、
次世代地デジ、ノイズに超弱そう。
で、変調方式を見ると、地デジは64QAMですが、
次世代はQPSKとか…完全にH.266におんぶに抱っこですね。
本当にこれで日本全国遍く受信できるのか?

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