2025年11月19日水曜日

蠢く魔石 - その4

前回、私の体内で育った魔石尿管結石を砕くことになり、
いよいよ手術当日となりました。
術式はESWL(外衝撃波結石破砕術)であり、
切開するわけではないので特にどうということはありません。
絶食とかも必要なく、予約時間に病院に行くだけです。

病院では最初に看護師さんから座薬を1つもらい、
トイレに行って自分で入れてきてとのこと。
痛み止めはこの座薬のみということです。
私はESWLを2〜3週間おきに4回受けましたが、
1回目は座薬を入れるのにちょっと苦労しました。
回を重ねるうちにだんだん上手くなっていきましたが。
実は1回目の治療は後日と比べてかなり痛みがあり、
後で振り返ると1回目は座薬の成分が上手く吸収できてなかったのかも。

いよいよ魔石結石を破砕する機器が設置された部屋へ。
その機器は、患者が横になるベッド部分の一部、
下腹部あたりが柔らかいビニール製で、
私の場合は魔石結石が膀胱の入り口付近にあり、
そのあたりの肌を露出してうつ伏せに寝ました。
そしてそのあたりをぬるま湯で満たします。
これはビニールと人体の間で衝撃波が減衰しないようにするためで、
別に水でもいいのですが、寒いのでちょっと温めてあります。
ただ治療は小一時間にも及び、すっかり冷めて腹が冷えます。
1回目では多分このせいで腹痛を起こし、
治療終わりでトイレに駆け込むことに。
まあ熱湯を使うわけにはいかないのでしょうがない面も。

衝撃波の開始前には魔石結石の位置特定のため、
機器に備わるレントゲンで確認しながら位置の調整をするのですが、
魔石結石が見えないとESWLはできません。
私の場合、だんだん影が薄くなって、
4回目の手術時には直前のレントゲンではっきり見えず、
医師からはもしかしたら位置が確認できなくてできないかも、
と言われていましたが、
本番の機器ではなんとか見え、治療ができました。

さて、位置決めが完了したら衝撃波を魔石結石に食らわせます。
多分30分強くらいの間、1秒に1回のペースで衝撃波を受け続けるのですが
これがはっきり言って痛い! 静電気でビリビリするような痛みです。
最初はMAXパワーでやってましたが、
医師が制御室にいて調子を訊いてくるので、
これでは長時間は耐えられないと判断し、
結局2段階落としてもらいました。とにかく耐えて乗り切ったのでした。
実は痛みに耐える方法は、とある経験から自己流で編み出しており、
2回目以降はそれを実践することでパワーを上げた状態で耐えきりました。
そのおかげか、最後の4回目の治療後には魔石結石は消えていました。

実は魔石結石が出て来た時キャッチできるよう、
尿をする時に茶こしを使って流してしまわないようにしていたのですが、
これが全く出ず。医師にどんなものか訊いてみたところ、
色は黄色だったり、黒だったりいろいろで、
形も様々ということで注意していたのですが。
とは言え溶けてなくなることなどありえません。
おそらく、4回目のESWLで完全に粉々になり、
尿と一緒に砂状のものが出てきたのでしょうが、
ESWLの後は血尿が出るため目視ではわかりづらく、
細かすぎで茶こしの目を通りすぎて気付けなかった、と思っております。
茶こしじゃなくて紙コップで受けていればわかったかもしれません。
本当は魔石として取っておこうと思っていたのですが残念。
とは言え、2個目は遠慮したい。

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